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アオイシロを理解する為にお勧めの書を追加

松来さんがお亡くなりになられ、まだ心の整理が付きません。サイトも止めてしまおうかとさえ思いましたが、止めたところで何にもならないので、前を向いて行こうと決意しました。

本日蒼海緋月本館ホームページアカイイト・アオイシロを理解するためのお勧めの本を一冊追加しました。

アオイシロ作中で喜屋武汀が話していたマータンコーに関する伝承や祭祀についてご紹介されている珍しい本であり、アカイイトと関係する変若水やアオイシロー花影抄―のヤナムンに関する内容を載っていましたのでお勧めです。

只、一つ気になるのは本に引用されていた丸山顯徳氏はマータンコーが八岐大蛇退治には無いモチーフを含んでいる事から記紀神話の影響を受けたのではなく、日本神話の原風景であると主張しているようですが、この説には同意しかねます。

17世紀には本土から来た袋中が琉球で仏教の布教をしており、琉球滞在中に記された『琉球神道記』巻第5「天照太神事」(参考:左記リンク近代デジタルライブラリー『琉球神道記』の39コマ目)には八岐大蛇退治の伝承が記されている事から、袋中がこの神話を住民に伝え、知られていた可能性は大いにあると思います。(神仏が分離される明治時代以前は、神も仏も一緒に語られていたと思うので)
 吉野裕子氏は著書『蛇』で八岐大蛇神話のモチーフは『捜神記』の李寄の話であると考えておられましたが、丸山氏流の考え方をすれば、『捜神記』にないモチーフを持つ記紀の八岐大蛇神話が『捜神記』のモチーフであると解釈が出来てしまう事になりますし、極端な話、遙か昔のヒッタイト神話のイルルヤンカシュ退治の神話も本当は日本神話がモチーフだと主張するのと同じくらい強引な考え方ではないでしょうか。
場所が代わればその地域にあった話に変わるというのは当然の事です。例えば、ダーキニーの乗る動物はジャッカルでしたが、日本ではジャッカルが居ないのでダキニ天の乗り物は狐になりました。マータンコー退治が八岐大蛇退治には無いモチーフを含むのは当然の事であり、寧ろあまりもの類似性から、完成された既存の神話がかなり近い時代にコピーされたとみるのが妥当です。
客観的な証拠、例えば少なくても7世紀以前に遡る文献が出てこない限り、丸山氏の説は証明できないと思います。

このように一部鵜呑みには出来ない内容を含んでいますが、マータンコーに関して書かれている貴重な本には違いないので、一読される事をお勧めします。

他にもマータンコーについてはアオイシロの公式ブログ「ほんまPと愉快な仲間たちの一言コーナー」の「今日は喜屋武汀の誕生日」の記事の中で麓川氏が参考にしていた本ですが、地元の図書館には蔵書が無く、隣町の図書館にはあるようなので、その内時間があれば調べてみたいと思います。その前に資格の試験を終わらせなければいけませんねf^^;

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